冬にハイブリッドカーの燃費が落ちる理由

燃費性能を日頃からチェックしている人なお気づきかもしれませんが、冬場になるとハイブリッドカーの燃費性能はガクッと下がってしまいます。
燃費性能は少なからず季節によって変わってくるのですが、一番変化を感じるのが冬場で、従来よりも最大20%ほど燃費が悪化してしまうのです。
「冬場には暖房を使うから燃費が悪くなる」なんて話も聞いたことがあると思いますが、実際はどうなのかご紹介します。

特に冬場に燃費が悪くなってしまうのには、大きく分けて2つの原因があると考えられています。
まず一つ目がエンジンの暖気です。
寒い日にエンジンをかけるとエンジンを温める為にしばらく回転数が上がった状態になります。この状態をアイドルアップといいます。
自動車は冷えていると感じるとアイドルアップする仕組みですが、このアイドルアップが多くの燃費を消費してしまうのです。

二つ目は燃費効率の悪化です。
自動車の内燃機関では燃焼しやすくする為に霧状にして燃焼を噴射しますが、ガソリンは温度が高い方が気化しやすいので、寒い冬場ではこれらが円滑に行なわれません。
そうするとやはり多くの燃料を噴射してしまうことになるので、燃費が悪化するのです。

他にもスタッドレスタイヤも燃費が悪くなる原因にはなっているのですが、これは冬場の走行の安全に仕方のないことなので割合します。

さて、最初に提起した「暖房は燃費を悪化させるか」という問題ですが、実はガソリン車は燃費悪化に暖房はあまり関係無いのです。
車の暖房はエンジンから発生する熱を利用するので、エンジンをかければ嫌でもその熱が発生するため余計な燃料を消費することはありません。
ACボタンを押せばコンプレッサーが動くので暖房でも燃費は悪化しますが、ガラスが曇るとき以外はボタンを押さなければ影響はほぼ無いと言えるでしょう。

ただし、ハイブリッドカーの場合は話しが少し違ってきます。
ハイブリッドカーはガソリン車よりも冬場の燃費悪化は大きく影響が出てしまいます。
ハイブリッドカーは「電気モーター」と「ガソリンエンジン」で動いていますが、燃費を良くする為にできるだけエンジンを停止して電気モーターで走行するのがハイブリッドカーの仕組みです。
つまりハイブリッドカーはガソリン車よりも明らかにエンジンをかける時間が短いため暖房に回すだけの余分な熱が発生しないというわけです。
暖房を使うと普段通りにエンジンが停まっていては熱が足らなくなってしまうので、エンジンを常時かけ続けることになります。
そうするともちろんガソリンが大量に消費されるわけですから、他の季節よりも大きく燃費が悪化してしまうのです。
特にハイブリッドカーは普段の燃費が良いだけに、冬場は余計燃費が悪くなったと感じてしまいます。

こうした理由がありますから、ガソリン車であってもハイブリッドカーであっても冬場に運転する以上、ある程度の燃費悪化は避けられないのです。

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